『小林俊介展‐色の重なりから生まれるもの‐』の開催が近づいてきました。
今回は直前レポートとして、先日白鷹町の
深山和紙振興研究センターに深山和紙づくりの工程を体験しに来られた小林俊介先生の様子をご紹介したいと思います。
本展では、小林先生の新作を中心に近年の作品を紹介するとともに、山形県白鷹町の風土を感じさせる
インスタレーションとして、“深山和紙(同町の伝統的工芸品)”を使った作品なども展示します。
小林先生と深山和紙の出会いからどんな作品が生まれるのか、みなさんも展覧会の始まりを楽しみに待っていてくださいね(^^)
まず小林先生が体験されたのは、「楮(こうぞ)ふかし」と呼ばれる工程です。
和紙の原材料である“楮(こうぞ)”を2~3時間釜でふかし、ふけあがった楮は蒸気がでなくなるまで冷水をかけて冷やします。
大きな樽からもうもうと立ち上がる水蒸気は、写真で見ても迫力がありますね。
次の工程は「楮はぎ」といって、やわらかくなった楮を指で1本づつ皮をはいでいきます。やわらかくなったとはいえ、1本1本手作業ではいでいくのはなかなか骨が折れそうです。
そのはぎ取った皮を“黒皮”といい、小束にして1週間から10日間ほど乾燥させる工程を「黒皮干し」といいます。
写真は小林先生自ら楮の皮をはぎ、軒下に黒皮をつるしているところです。
その後黒皮を2~3日水にひたしてやわらかくし、甘皮を取り除くため表皮を取り除き“白皮”にします。
白皮は、雪の上で7日から14日間ほど漂白し、のちに乾燥させて貯蔵します。
左の写真のように、こんなに白くなるんですね。
白皮を風雪にさらす「白皮干し」は、紙の白さを増すと言われているそうです。
※深山和紙づくりの工程を詳しくしりたい方はコチラから⇒
「深山和紙のできるまで」
(「深山和紙振興研究センター」ホームページが別窓で開きます。)
作業の後には、みなさんと昼食をとりつつ交流も。
冬の山形の家庭料理“ひきづりうどん”を囲んで楽しいひと時でした。
『小林俊介展』会期中には、小林先生自身によるアーティストトーク(3/13、4/11)やワークショップ「にじみ絵であそぼう」(3/22)も開催されます。
ただいまワークショップ「にじみ絵であそぼう」参加者を募集中です。
アーティストトークにつきましては、事前申込は不要ですので、どうぞお気軽にご参加ください。
お待ちしています(^^)
※ワークショップ「にじみ絵であそぼう」参加者募集は終了しております。ありがとうございました。